ラリー東北2023福島
2013年7月14~17日の3日間福島県を中心とした林道をはじめ公道を1000キロ走破するクロスカントリラリー・SSERラリー東北・福島にお客様と参戦してまいりました
レース前日にスタート会場の福島県広野町まで移動
会場では装備品のチェックや参戦車両の車検などスタッフにより行われ
車検終了後にゼッケン、コマ図を受け取りパルクフェルメに車両を預ける
ホテルに移動し仲間とコマ図の予習「林道100キロ以上あるよ!」「SSはあの林道かな~」など仲間たちとおしゃべりをしながらの時間がとても楽しい
翌朝
SSER山田代表とラリー東北競技委員長の佐藤さんよるブリーフィング
2019年に台風の中実施されたラリー東北では事前に準備されたコース、競技区間のキャンセルや変更に追われそのほとんどを走ることができませんでした、そのリベンジといわれていたそのコースも林道の舗装化や廃道と化してしまいコース変更を余儀なくされたようです、それでもこうして実施してくれるSSER、何より佐藤競技委員長の努力には頭が下がります、何としても3日間を完走して佐藤さんの懇親のルートを堪能しようと思いました
DAY1スタート、ラリー東北とラリーガストンライエ(RGR)併催されており、ゼッケン1の島田選手とゼッケン100の自分が2台同時スタート
初日は総距離300キロうちSSと呼ばれる競技区間が4つ
SS1までは116キロ小雨降る中、気温も高かったのでカッパは着ずに走り出す広野の町を抜けて綺麗に護岸された海沿いの道のルート、漁港や海水浴場の横を通る海の香りが心地よい、やがてやや暗い山に入り林道を繋いでいく9か月ぶりの競技、レーシングスピードでGSを走らせるのも久しぶりということで少しペースを上げてみると直前に交換したタイヤのフロントグリップ不足を感じるエア圧は2.2bar。SS直前の林道、伐採道のような赤土がやけに多く嫌な予感、今ラリー最初の競技区間がスタート7.62キロの林道を慎重に走り出すコーナーを2~3過ぎてから徐々にペースを上げようとアクセルをあけるとやはりフロントが滑り出す、あきらめて直線、立ち上がりで少しでも加速を試みようと思うがそこから赤土のあみだくじのような轍が幅いっぱいに広がるGS殺しの道(笑)そうこうしている間に赤土にフロントタイヤをとられ右にハンドルがロックしたまま滑走し転倒、SSスタートしてわずか4キロ!!意気消沈してそのままSS1を終える…SS2はわずか6キロ移動して先ほどと同様のルートをSS2として使用、先ほど走ったので全体のコースはわかっている(GS殺しということは・汗)ので慎重にSS2をこなす
気持ちの良い林道を繋ぎSS3へこちらはスタートから北海道のようなフラットでハイスピードの予感のさせる林道、気持ちよくGSを走らせるがやはりコーナーでバンクをさせるとフロントタイヤが滑り出す、アクセルをあけながらフロントに荷重を掛け少しでもテレレバーを作動させながらコーナーを曲がるがいつもの速度ではできない、砂利でも黒土でも、少しずつ限界を探りながら試してコーナーを曲がるが「こりゃ攻められない…」エアを落とすという方法もあるが230キロ以上もあるGSでエアを落として岩や林道の継ぎ目などにタイヤをヒットさせたらたちまちリム打ちをしてしまい直リタイヤになる可能性もあるので自分の選択にはない、SS4同様のルートで先ほどよりも減速を最小限にしてコーナースピードを下げすぎずにアクセルは丁寧に一定にあけることに集中して走る7.05キロ。いつもより身体というよりも神経、精神に疲れを感じるSSだった、放心状態のままリエゾンをこなす。
目でコマ図を追いながら走行する気持ちの良いワインディングが続く「気持ちいいな~」とSSでの不甲斐ない自分を晴らすように気持ちよくGSを走らせるも21キロのコマ図Y字路が出てこない手前もその先もまっすぐな一直線。はいミスコースです、来た道を引き返す
途中でテネレ700に乗る尾林選手に遭遇、SS出口でパンクしていることに気づき修理をしたそう「原さんコース逆みたいですよ」ええわかってます…
その後も気持ちの良い林道をこれでもかこれでもかとつないでいきますSS4から80キロのリエゾンをこなし
今日のビバークへ、そこは岳温泉の宿
温泉とおいしい夕食、仲間と今日の出来事を酒の肴に楽しい初日が終わる
二日目は総距離365キロSSは3本そして今日はダート121キロと全行程の3割が林道
やほーっ
佐藤競技委員長の朝のブリーフィングで前半のリエゾンでようやくこのルートを使えます!観光ルートですが楽しんでくださいとのこと。スタートラインに並んでいるとSSERの山田さんに声を掛けられる「今回はずいぶんとお・と・な・なポジションにいるね」
この日から前日の順位ごとにスタートしていく、自分は26番目
磐梯吾妻スカイライン気持ちの良いリエゾン、多くの一般ライダーもそのワインディングを楽しんでいた
コマ図この先からは林道ということで入山前におやつ休憩
林道を繋ぐ舗装路では苔が生え黒くなっている、コーナーではバイクをまっすぐにしていても前後輪滑り出す(こえっす)
背丈ほどの草の生える林道のブラインドコーナー途中で路面に滑り出した跡を見つけるやや減速しながらコーナーに入ると横になったアドベンチャーが道を塞いでいた、ギリギリ右側のわずかの隙間でかわし声をかけるとドレンライダー「何やってんねん!」起こすのを手伝う下の路面が滑りマシンが起きない、何とか2人でマシンを起こし先を行く
この日最初のSSまでは323キロ!沢山の林道と気持ちの良い田舎道を交互に進んでいきます
今日一日で100キロを超える林道を走るのだから、昨日からの課題だったフロントグリップに依存しない走法を様々試みる、通常通りの走法でコーナーに入ると感覚よりもだいぶ手前で滑り始める、ドライでもだめか…身体をコーナーの内側に入れ少しでもマシンを起こしながらリーンインでの走法ならば滑りだす速度を上げることはできるがマシンが振られた時の体への負荷が大きい、これも特定のコーナーでしか使えないな、何度も何度もトライしてコーナーではマシンを寝かしている時間を最小にマシンを起こした状態つまりアクセルは開けられる(開けている)状態を長く保つことでアベレージ速度を上げる走法が一番安定しているのではという結果に落ち着いた、あれ?いつも通りじゃん
そうこうしているうちに本日最初のSS5へ、ここは南会津を代表する超ハイスピード林道の14.8キロ、自分のオフロード人生で一番多く走った林道ではないでしょうか?というくらい大好きな林道です、ここでSSできるなんて「うれしすぎる」途中工事区間がありいつものルートとは違いましたがそれでもここを走れる歓びは大きい
Photo 佐藤直美
SS5カウントダウンのち全開!スタートからしばらくは緩い上りの続き砂利ダート、ギアは3速から4速全開!!減速は最低限に抑えてコーナーで素早くフロントの向きを変えたらひたすら全開走行が続きます「気持ち~」あっという間に工事区間の左折を終えたら舗装路とダートの混ざる下りここでも舗装路は苔があるところがあるので慎重にこなしゴール
超気持ちよかった~
今日のビバークの前を通り過ぎ4キロ程のリエゾンの地SS6へ
ここも何度か走ったことのある林道ではあるが中盤以降が黒土で木々に覆われ常にぬかるんでいる印象でGSでは好んで走らない林道。先ほどのテンションのまま前半は高速林道飛ばし交換の黒土でも滑ることにもなれ破綻することなくSS6も終了、ほくほくのまま最終SS7へこちらもSS5同様の14.8キロ高速ダート減速は最小限にそれ以外はマシンを起こしてとにかくアクセルをあけ続けます、ダート区間途中メーターを見ると110キロを超えていた!最後の舗装路の区間ではいよいよ5速全開でメーターでは172キロをマーク!!うひょーフルブレーキABSを作動させたままコーナーへ突っ込みコーナーを抜けていく
雄たけびを上げながらゴール
「ふおーっ」
今日のビバークは南会津にあるキャンプ場に隣接した体育館
初参加のドレンライダーも今日は明るいうちにビバークにたどり着く
ゴールドウィンEUROが泥だらけですがしっかりとライダーを守ってくれたよう
マシンを一通りチェックをしたのち
パルクフェルメを見渡せる椅子に腰かけて仲間と今日のルートや出来事で盛り上がる
ヒグラシの鳴き声、
ゆっくりと夕日に染まる雲、
心地よい山風
この夏がはじまった気がした
その後地元の方が作る美味しい夕食とおもてなしにこころ温まり寝床である体育館へ
耳栓代わりにイヤホンを付けて寝るも夜中の1時に館内にこだまする音に目が覚める、そのまま眠れず朝を迎える
環境の変化に弱いのね自分、もっと強くなりましょう
翌朝
ぼーっとする頭で着替えを済ませ最終日のスタート準備
DAY2単日リザルトで9位、今日は18番目のスタート
最終日は総距離296キロ、SSは1本ダートは101キロ
スタートをしてすぐにSS8、昨日の逆走だ今日もR1250GSで全開くれちゃうぜ~
前半の舗装路部分に一般車が進入してしまいカットになったが10キロ超えのハイスピード林道に変わりはない
気合十分でスタートをする、朝一なので徐々にペースを上げるつもりで中盤からペースを上げるも初日同様のフロントグリップが弱く昨日までのペースをキープできないコーナー入口でアクセルをあけ始めるとフロントが外側に逃げていく、どこに行った昨日の自分!最終のSSそのまま惰性でゴール(悲)
その後リエゾンは280キロそのうち林道90キロ残っているということでどんどん先に進みます
しかし通る林道も舗装路も素晴らしい道ばかり
福島が好きでプライベートでは毎年林道ツーリングに訪れているが知らない道、こんなにも素晴らしい道がたくさんあるなんて
福島広いぜ~と感動していたら
見覚えのある道、あれこれはもしやガレガレの岩が転がるGS殺しの林道では!?
はい、佐藤競技委員長どS炸裂なガレガレ林道ですこの先にCPということでとにかく我慢の走行20分
汗だくになり手は痺れそれでもまだゴールまでは200キロ以上!手ごわいぜラリー東北
しばらく走るとまるで北海道のような広い空に地平線が続く道や、超フラットGSのためにあるような林道をいくつもいくつも抜ける
景色も含めルートの緩急
アメとムチとも言います
そのバランスが絶妙
緩
急
緩
急
緩
急
と繰り返し過ぎてライディングで「ととのい」そうになりました(笑)
280キロリエゾンを終えてグランドゴール
パルクフェルメにバイクを預け表彰式へ
4年ぶりの表彰式ということで3日間共にした選手やスタッフらと和やかな雰囲気で式が行われました
最終的に総合17位、RGRクラス1位という成績で終えることができました
福島で開催されたラリー東北、2019年のラリー東北ではスタートすることが叶わなかった
4年越しにラリー東北・福島を完走することができました
今回このラリーを実施する為に地元住民への説明会や行政への申請など大変な業務を担ってくれ実施してくれた佐藤直美競技委員長、SSERの皆さん本当にありがとうございました
「参加する人に楽しんでもらいたい」という思いをたくさん感じるルート、ラリーでした
ラリー参加者の中には初めて会う方も多くおりましたが3日間同じ釜の飯を食い、一つ大きな屋根?で一夜を共にした選手たち、今回も沢山の友達、仲間に出会うことができました
ラリーってやっぱり最高ですね
今からとても楽しみにしている