FAcoat RALLY MONGOLIA2019参戦記 ETAP0-1

「ゴビの北縁に陽炎を追って」

ラリーの初日は、ゴビの北縁を西に進む。そこはゴビ砂漠と草原地帯のちょうど混ざり合うところだ。ウランバートルのグランドスタートのあとはリエゾンで南へ。新しい空港に繋がる高速道路の脇を進む。100km程の先のGSで給油すれば、いよいよ最初のSSが始まる。ここは、心を静めてじっくり走ることだ。というのもダートはハイスピードだからだ。モンゴルらしい草原の中に解き放たれたあなたは、感激にアクセルを開けすぎるかもしれない。後半は慎重なナビゲーションが勝敗を左右する。ピストクロスでのカップチェンジを繰り返せば1日目のSSを無事にフィニッシュ。陽はまだそれほど傾いていない時間に、リエゾンを済ませビバークに向かう。

これはSSERから出されるラリーモンゴリアのルートインフォメーション、競技期間中スタート前にその日のルートインフォメーションと前日のインフォメーションをゲルの中で食堂であるいはホテルのベッドの中で朗読する、その日のルートイメージや前日に走ってきたルートのイメージを頭に浮かべる空想ラリーも楽しむのだ

8月9日22時チンギスハーン空港に降り立つ、連日30度を超える日本からよるは20度以下にまで下がるウランバートル、涼しいというよりは肌寒い、前入りしていた仲間から「今年のモンゴルは寒い、雨が多い」という情報をもらっていたのでバッグに一枚ジャケットを忍ばせておいて助かった、ホテル到着後近くのレストランで仲間と軽い夕食を楽しむ

ラリーモンゴリアのスタート、ゴール地「チンギスハーンホテル」

朝食をとったら

ホテル脇に到着しているコンテナへ車両のピックアップと点検

今年はビッグバイクも多くエントリーしている韓国チームはF850GS!!(Gsトロフィー韓国代表のリーさん)中国チームはKTM1090ADV×4台!!!すげっす

久々の右側通行にビクビクしながら近くのスタンドまでガソリンを入れに行き

パルクフェルメに車両を入れ

総合ブリーフィング、日本語、モンゴル語がメインで行われその横では各国が用意した通訳が中国語、韓国語で選手たちに必要な情報を伝えていた、今年は例年になく雨が多いモンゴル(毎回そういわれている気がするが…)だがレース開催中は概ね天候はよさそうでルート上には大きな川渡はないということだ(何よりの安心材料です)そして今年は序盤はSSが短く後半に長いSSやタフなルートが用意されているということなのでとにかく前半体力やマシンを消耗しないようにという注意喚起がされた

翌朝6時に預け入れダッフルバッグをX-1まで運び、朝食を済ませスタートに並ぶ。前日は自分でもびっくりするくらいに熟睡でき体調も万全まあこういうときに限り何かやらかすので十分な注意が必要だろう

当社からエントリーされたMOTOで初参加の左から濱元さん(以下はまちゃん)、室井さん、中村さん3名も準備万端だ

Photo SSER

スタート前の集合写真をとりパルクフェルメ解除、さあいよいよ4300キロの大冒険のスタートだ、っとやや緊張しながら気合をいれていたら

「原さん」

「はらさーん」

と声が聞こえ視線を向けてみると

先日、当社でHusqvarnaを購入していただいたTさんがっ

ええええっ

先月からキルギスをバイクで走り回りちょうど?日本に帰る前にウランバートルによって原さんたちのスタート見送ろうとおもってきましたって

どんだけフットワーク軽いねん!

おかげで緊張している間もなくスタートできました(笑)

110キロのリエゾンの後

SSスタート地点に到着、これから本格的な競技としてのラリーモンゴリアが始まります

最初のSSは251.53キロ

スタートして150キロ以上こんな地平線をずっと追いかける超高速ピストが続く、メーターを見ていないとあっという間に120km/h以上出てしまう、前日の総合ブリーフィングで山田実行委員長のコメントを思い出すとにかく序盤マシンに体にダメージを残さないように慎重にいこうと、マシンは2017年参戦時と同様なのでどのあたりまで無理ができるかは頭では理解している、2年前のそれとは違い最高速度制限は設けずにそれよりも自分自身が正確にナビゲーションをできる速度をモンゴルの大地に慣らしながら上げていこうと心がける、一つの山場といわれていた5日目にスピード、ナビゲーションをピークに持っていけるように今はモンゴルの大地、ピスト、コマ図、カップ、ナビゲーション処理をひとつずつ蓄積させていくイメージで

SSでも綺麗な風景やがあったら必ず停まって写真をとる、これは変わらずに自分に課した課題これだけやっておかないと後で必ず後悔をする(このBLOGを書くにあたっても)とおもったのできちっと実行しました。ゼッケン7だったのでSSスタートは7番手、SS中もSxSや多くのバイクに抜かれましたがとにかく今は慣れる事ナビゲーションを習得することに集中して走り続けます

無難に?SSをゴールし今日のビバークまで49キロのリエゾン、やがて冷たい空気とどんよりとした厚い灰色の雲が背後から追いかけてくる、急いでビバークを目指す

ビバークのバヤン・ゴビには16時頃ゴール、車両をチェック、エアエレメント、スポーク、各ボルト特に問題はなく

一番乗りでパルクフェルメに車両を預ける

続々と仲間たちがゴールしてくる無事に初日ゴールした悦びで先にゴールしたライダーがハイタッチ出迎え、中国チームも韓国チームも関係なく皆ハイタッチだ、スタート前に緊張している様子だったFE350はまちゃんも無事ゴールできてほっとした

夜ご飯まで時間があったのでバヤンゴビの横にある小高い丘に登ってみると360度どこまでも地平線が続いていた

やがて空は色を変え地平線のかなたは炎に包まれたような赤に染まっていた

初日からモンゴルの大地、自然の雄大さに圧倒されっぱなしだ

明日はリエゾン655キロを含む総距離771キロ

明日に備えて早めにゲルの薄い布団に潜り込む

DAY1 

総合23位

MOTO 9位

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