
SSERラリー東北/ラリーガストンライエ3ディズ2024
今年もラリー東北/ラリーガストンライエ3ディズに参加してまいりました
10月18~20日の3日間で岩手県内を約1000キロ走破するクロスカントリーラリー競技
競技名が分かれているのは4ストローク2気筒以上のモデルがラリーガストンライエ、それ以外がラリー東北、BMWのGSはラリーガストンライエクラスになり両ラリー共にルートもSSも同じものを使用
今年は岩手県の大船渡のキャンプ場がスタート/ゴール
スタート地への道中も陸前高田をはじめ東日本大震災による津波の被害があった地、資料館などに訪れたが言葉を失うあれから13年の月日が経ち町は綺麗に整備され新しい建物お店が並ぶ、前泊した大船渡の街も綺麗なホテル周りにはお店もあるが住居はすべて高台に移されたとのこと仲間たちと近くのお寿司屋さんで夕食を済ませた後に歩いた22時過ぎの町並みはどこか人気のない雰囲気だった
翌朝
車検を終えてパルクフェルメに並べられたマシンたち
主催のSSER山田さんと佐藤競技委員長によるブリーフィング
「今年はチャレンジの年にしました、ルート含めやりすぎた感もありますが是非安全に帰ってきて欲しい」というお言葉を頂きました
のちにこの言葉の意味を深く理解するのであった…
スタート前
今年は総勢19名が当社からエントリーしました!
Photo SSER
初日のスタート時間は10時、総距離317キロ(うちダート149キロ)SSは2本と平均時速45キロで走っても日没前には厳しいということで本日はナイトラン決定!!
スタート直後に一本目の林道(リエゾン)は轍の見えない藪漕ぎ林道時速は15キロ!これじゃゴール翌朝になっちゃうよ~
その後は舗装路に出る陸前高田の奇跡の松の木の横を通り過ぎ本日最初のSSへ
SS1は27.45キロ
事前の情報ではGSでも気持ちよい快速ダートとのことで気合十分のなかスタート、1速全開から2速すぐにシフトダウンしてアクセルを開けたままコーナーを駆け抜け全開またシフトダウンとキレキレ?のGSライディングを満喫ふとメーターを見るとSSスタートから6キロ!こんなの残り20キロ以上できるわけないとツーリングモードに変更(苦笑)無難に?SS1ゴールしてリエゾンへ
リエゾンの林道は所々に紅葉が見られました
快適なフラットダートを何本も何本も駆け抜けます
そしてSS2へここも19.53キロということでここも無難にこなそうと思いましたが途中でクレバスや深い轍に黒土チュルチュルなど気の抜けない林道でとにかくこけないように気を使いながらの走法でなんとかSSを抜けるとほぼ日は落ちておりました
そこから今日のビバークまでは80キロをナイトランすることになります
こんな暗闇の中を永遠と走ります先に何があるか分からないので時速は20キロ未満
振り帰ると暗闇の世界に吸い込まれそうになる
最初は怖くて振り向くことができませんでしたが
しまいにこの状況が楽しくなってきて時々振り向いては暗闇にいる自分を楽しめるようになってきました
途中視界5メートルもない霧のなかを走行したり
ルートをロストしたりしましたが
19過ぎにゴール、この時は10台程度しかゴールしていなかったようです
初日から「やりすぎだぜ~佐藤競技委員長!」
温泉に入ってサウナ、水風呂を満喫してゴールしている仲間たちと本日のルートを肴に盛り上がります
DAY1は総合で13位
2日目
本日は昼頃から雨予報ということ総距離も385キロということで昨日以上に早めの行動を
今日も無転倒でゴールしたいと思います
朝のきりっとした空気の中を走ること40キロ最初のSSへ
この日は立て続けに3本のSSが用意されている
SS3は昨日のSS2の逆走ということで後半の苔のある舗装路に気をつけながら無難にゴール
SS4は前半10キロ付近までGS快走ルートでこのラリー初めてSSで3速全開、前日まで順位が上だった軽量バイクをパス「これは上位5位に食い込んじゃうぜ~」と気持ちよく飛ばしていたら突然GSのタイヤがそのまま埋まってしまいそうなクレバスが見渡す限りに広がっている!しかもそれが延々2キロ以上GSではほぼトライアルですスタンディングでほぼ静止状態からラインを読んでフロント荷重抜いてクレバスをこえたら轍を変更して同様に平均時速は5キロ以下後続の軽量車に何台もパスされる…
汗だくになりながらSS4をゴール
この時雨脚は強くなりウエアの中も外もびしょびしょになりながら本日3本目のSS5へ
気を取り直して攻めるも今度は5キロ付近から緑の草の下は砂利の引いていない黒土、アクセルを開ければリヤが振れブレーキを掛ければフロントが滑り出すというなんともBIG泣かせな林道です
ここも攻めることなく無転倒でゴールをしあとはリエゾンを走り切ったら本日もゴールできる
CPで仲間たちと談笑しすぐに走り出します
リエゾンは快適な林道ばかり
リエゾンは!!「ここでSSやってくれ~」と何度叫んだことか
暫く進むと落ち葉で路面の見えにくい林道へ緩い左コーナーを抜けると一台のKTMがこちら側を向いてライダーとともに倒れている!とっさに避けようとおもったときに倒木にフロントタイヤをとられ転倒、幸いなことにガードレールにバイクが寄り掛かったところで止まりました
自分のバイクを起こして倒れたライダーに声をかけバイクを起こすのを手伝いその場を離れました時刻は4時残りは110キロ!
本日も日没決定(泣)
快走林道リエゾンをこなし18時過ぎにゴールしました
ラリー東北では毎年当社のメカニックを1名つけて希望者のお客様にはメカニックサポートを実施しております
前日も夜中の1時過ぎまで作業をしていました
DAY2は総合12位
宿泊地でありビバークの宮古のホテルからの朝焼け
いよいよ3日目最終日
この日も総距離287キロ、SSは1本 マキシマムタイム16時までなので最終日ものんびりとはいかない行程
気温も8度と昨日よりもさらに空気が引き締まっている
今日も安全運転で行きましょう
ルートが変更され40キロ程リエゾンをこなしたら最後のSS6へ
こちらは昨日のSS5同様とのことで黒土のやつじゃん!!
ということで身体も起きていない中スタート前に入念にストレッチを行いスタート
前半4キロは砂利の快走路ですが中盤手前で土質が変化していきます徐々に減速を始める距離を手前にとり加速は丁寧にそれでも黒土下りではフロントタイヤがほぼロック状態になることも(汗)
ぜんぜん攻められないよ~
長い21.79キロのSSを終えて
次のCPまでの時間があるため温泉施設の前で休憩をしていたらR1200GSAで参加している君島選手とご一緒することに
先ほどのSS6で崖落ちをしていたKTM1290ADVの引き上げを行ったそう
「SS中にどうしてそんなことできるんですか?」との問いに「ほっておけないんですよね」と
彼は2020年INT.GS TROPHYニュージーランド大会の日本代表でもあるが人格者でもある
ナミビアでのINT.GS TROPHY代表の島田選手も昨年開催されたラリーモンゴリアでやはりSS中に困っている選手を助けていた
GSライダーでありラリーする仲間達恰好良すぎるでしょ!
そして快走リエゾン
まるでこのラリーここまで走ったことへのご褒美かのような林道群
何度も何度も「最高~」と発しながら走っていました
やがて見知った大船渡の町並みと港が見えてゴール
大船渡のキャンプ場での表彰式
閉会式で佐藤競技委員長は「今年のラリー東北は神回!です、次回以降は通常のラリー東北に戻します」とおっしゃっていた
会場では安堵していた人々特にラリーガストンライエの参加者たち(自分も含め)
ラリーが終わり2日、3日が終わるとみんな楽しかった思い出に変換されあんなにやりたくなかったナイトランもすこしだけ恋しくなっている自分に気がつく
今年は特に参加者が思い出に残る大会だったとおもうがそれを支えてくれたSSERのスタッフの苦労も例年以上だったと思う、何より参加者のためにルート作成から行政への申請、許可など大変な労力と時間をこのラリーに割いていただいた佐藤直美競技委員長に心から感謝いたします
また来年も沢山の仲間とラリー東北/ラリーガストンライエに参加したいと思います
総合14位 ラリーガストンライエクラス1位を獲得
R1300GS最強です!
お買い求めはMotorrad Koshiayaまで~(笑)