
ラリーモンゴリアを終えて
ラリーモンゴリアが終了して
一週間経つが日常の生活に戻りすでにあの大地のにおいや風景は遠い記憶
だけどiphoneに残っている写真やアップしていたSNSの写真を眺めては
この瞬間にもあの大地では同じ時間が流れているんだと感傷に浸ることがある
多くの方に「モンゴルすごいですか?」「ラリーモンゴリアに出てみたいんです」と声をかけていただく
そのたびに「素晴らしいですよ!モンゴルでしか見れない景色を見ることができるし、モンゴルの大地を走ることそのものが素晴らしい体験になるとおもいます」と答えている
「ラリーモンゴリアに出てみたいです」という方にはこちらから質問することがある
それは憧れで言葉を発するのか「いつか行ってみたい」という希望に近い答えが多い
今回ラリー期間中に考えていたこと、2026年のラリーモンゴリア過去6回参加して(5回完走)感じたことについてを自分なりの考えを書きたいと思う
ただ「モンゴルをバイクで走ってみたい」という方にはツアーでの参加をお勧めします
道祖神のモンゴルツアーやツアラテックジャパンが実施しているモンゴルデザートチャレンジ等
自分も20年近く前にツアーでモンゴルツーリングに参加させてもらったことがありますがどこまでも続く地平線や憧れの大地、草原をバイクで走ることに感動したことを覚えています
じゃあなぜ自分がラリーモンゴリアに出るのかというと「このラリーに出なければ見れない景色や体験ができるから」ということ
ラリーモンゴリアはインターナショナルラリーであり冒険だと自分は思っている
(自国で開催される地元モンゴル人ライダーにとっては国内で開催されるラリーの一つでもあるだろうし、各国で開催されるインターナショナルラリー出場へのきっかけの一つにもなっている)
ルートは年によるが都市のウランバートルから南に西に1000キロ以上離れ時には国境近くにまでルートを伸ばすことがある
そのものの距離であればツアーでも旅でもそれなりの期間を経て行くことはできますがラリーというフォーマットの中でたどり着くことの困難、その先にある達成感と景色を見れるのはやはりこのラリーに参加しなければ体験できないことだと思う
今年で言えばETAP2、656キロを移動し夕刻にゴールしたビバーク地ヤルーの景色
ETAP6ゴール地に設営されたエルデネサントのビバークの夕日
ここまでの道のりが困難であればあるほどたどり着いたときに見える景色の美しさに感動する
また今年はラリーモンゴリア初期のころのようなタフなラリーにしましたという主催者の言葉通りに
ETAP3、4ではルートの1/3ほどは砂のピストや砂漠地帯をいくつも超えるルートが設定されていた
ラリー専用マシンであるFR450RALLYでは何の問題もないがもしこのルートを最新のアドベンチャーバイクで自分が走ったとしたらコース中ほどでリタイアしていただろう
それほどに困難なルート設定だ
またあるエタップでは600キロ超えのルートにSSは3つSS1からSS2までのリエゾン制限時間は4時間、SS2からSS3までの制限時間が2時間(この制限時間以内にSSに入らないとペナルティになるがこの制限時間ちょうどにスタートしなければならないため合計6時間を必然的に費やすことになる)
朝7時過ぎにスタートしリエゾンのタイムアロード(制限)を引いた猶予時間で日没前に帰着するにはSS(競技中)区間平均速度75キロ程で走行し続けなければならない
道は高速ピストだけとは限らない、山岳路もあれば道に迷いやすいコマもある、それでもアベレージをキープしなければ日があるうちには帰れない
また、日が落ちるとアベレージスピードはガクンと落ちる
いかに体力を消耗せずにクレバスやミスコースなどに注意して走行し続けることができるかというテクニックが要求される
今回のルートはこの二つの繰り返しでした、そしてこの二つの共通点は「日本では体験、練習することが困難」ということ
10メートル級の砂の山、砂漠を100キロ以上走る続けることも、アベレージ70~100キロでダートを7時間以上走る続けることも
そして大陸で行われるラリーだからこそのトラブルも
DAY1のSS2スタート30分後に激しい雷雨に襲われ日本では経験したことの無いほどの雨量と雷光、周りにそれを避けられるような場所はないので前に進むしかない
30センチほど窪みのピストは濁流がながれピストを外さなければ走行することが困難なほど、コマ図では枯れ川だったところは川に変わり行く手を阻む、上下流に浅い場所がないか確かめに行くもコース上のルートより浅い場所はない
水位を確かめるためにバイクを置いて歩いて確かめ腰ほどの深さまでたどり着くと強い流れで下流に20メートル程身体が流された、その時点で頭から足先までずぶぬれというか全身泥水まみれ、呆然と立ちつくしていると後続のSxSが川を渡るところを見てそのルートをトレースして何とか渡り切る(それでもシート下膝上くらいまで水深)
数十キロ進むとやはり川に変貌した枯れ川が、そこでは地元(モンゴル)ライダーの2台が水没しリカバリーをしているところだった、ここは大きく迂回して下流の浅い場所を探し渡り切る
その後は美しい渓谷を抜けるルートにトリッキーなナビゲーションに何往復も来た道を戻りコマ図を確かめる
初日からハードな行程
それでも何とかSSゴールにたどり着くと川の増水により渡れないと訴えた参加者が続出したとのことで上位6位の順位以外それ以降はすべて同タイム(要はキャンセル同等)と伝えられる
自然を相手にした競技のため仕方ないことだが水没してリタイヤとなったライダー、同じ選手として同情する
これもラリーなのだろう
そんな困難なラリーでも日本では想像もつかないような体験を行程を経た先に見えるモンゴルの大地
それは美しく
またそこまでの道が厳しければ厳しいほどたどり着いた大地に感動する
例えるなら観光用ロープウエィを使ってたどり着いた山頂で見た景色と
麓から長い時間をかけて自分の足で歩きたどり着いた山頂の景色
同じに見える風景もそれまでの行程を経てみた景色とは全く異なるものだ
その麓からの道のりを経験したくて
たどり着いた景色を見たくて何度もこのラリーに参加しているのかもしれない























